日本語では当たり前のように使う言葉が、どうしても英語に訳しにくいということはたびたびあります。英語に訳せないことはないけれども、そういう表現や考え方が英語にないといった文化の違いがあったりもします。そういうのをいくつか並べてみました。
1) お疲れさまです
日本では誰にでもとりあえず「お疲れさま」と声をかけておけばよいというたいへん便利な言葉です。日本語を直訳して「Are you tired?」とか「You are tired」などと言う日本人がよくいますが、「tired」という言葉は病気であるとかやる気がないという意味になりかねないので、簡単に言わない方がいいと思います。実際のところ、日本人はみんないつも疲れていると思うのですが、アメリカ人はなぜかいつも元気いっぱいです(笑)。
2) よろしくお願いいたします
とりあえずメールの最後などに書いておけばなんとなく丁寧な印象を与えられるというたいへん便利な言葉ですが、英語にはそういう表現がありません。英語で「よろしくお願いいたします」と書くときには、「Thank you」「Thanks」「Thank you for ~」などと感謝の言葉を書いておくくらいしかないように思います。
3) いつもお世話になっております
この言葉が現代の日本社会で多用されていることにある種の気色の悪さを感じなくもないですが、お世話になったことのない人にも使えるという(笑)たいへん便利な言葉です。こういうのも英語に訳すのは無理ではないかと思われます。
4) かわいそう
「poor boy」などと言えるので英語にならない言葉とまでは言えませんが、どういう言い方をしても日本語の「かわいそう」とはニュアンスの違いがある気がしてならないです。日本に住んでいる外国人が英語や母国語で話しているときに「kawaiso」という日本語を混ぜることがあるのは、この言葉の表す気持ちを英語や母国語にするのが難しいからではないでしょうか?「かわいい」もそんな言葉の一つだと思います。
5) もったいない
「かわいそう」や「かわいい」と同様、「waste」という単語を使えば英語にできないわけではないですが、やはりどうしても「もったいない」という思いを英語で表すのは難しいと思っています。ノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイさんが、「mottainai」という日本語を使ったキャンペーンを展開したことで国際的にも知られるようになった日本語です。
6) いただきます、ごちそうさま
私自身がこういうことを(面倒くさいので)全く言わないのですが、子供の頃に親からしつけられた育ちのいい日本人は大人になっても言うようですね。これを英語でなんと言っていいのか私にはわかりません。言わなくていいと思います(笑)。
これ以外にも英語にならない、なりにくい日本語の表現はいろいろあると思うのですが、今とっさには思いつきません。何か思い出したらここに追記していきたいです。
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