2015年12月15日火曜日

「出発時間は何時ですか?」は英語でなんと言えばよいか?

飛行機や列車の出発時間を尋ねるとき、英語でなんと言えばよいでしょうか?海外旅行などで利用頻度が高い常套句なのですが、実は意外に奥が深いです。日本人の英語で私が非常によく見聞きするのはこれです。

What time is the departure time?

日本語の「出発時間は何時ですか?」を直訳したらこうなってしまうので、日本人がよく使っているのだと思います。しかし、この文はtimeが2つ重なっていて明らかに冗長です。「フォニックス教授の英語発音教室」さんのサイトにはこのフレーズがあるのですが、これで本当にいいのですか?と思ってしまいます。同じ言葉を繰り返すと気持ちが悪いのは日本語でも英語でも同じです。

英語でいちばん自然な言い方はこれではないかと思います。

What is the departure time?

あるいはこれでしょう。

What time is departure?

ここで一つの疑問が思い浮かぶはずです。なぜwhenではないのかと。

When is the departure time?
When is departure?

この言い方がどうもしっくりこないのは、質問者は何時なのかを知りたいのに、whenだと今日の午後だよとか明日だよとか1週間後だよといった答えまでもが可能になるほど時間の幅が広くなってしまうからでしょう。そういう精度で知りたいのならwhenでもいいのでしょうが、飛行機や列車の出発時間は分単位で決まっているのが普通なので、それを知りたい場合にはwhat timeの方が適切だと思います。

この問題に関してはあまり情報がないのですが、こちらこちらが参考になります。

2015年11月27日金曜日

ADORBS、BFF、OBVS、YOLOの意味は何なのか?

Facebook Messengerにディズニーのテレビ映画「Descendants」のキャラのスタンプがあるのですが、そこにある言葉の意味をまとめてみました。わからなかったものは調べています。日本語と同じように英語も時代とともに進化していくので、若者が使っている新しい言葉についていくのはたいへんですね。

ADORBS adorableの短縮形で、かわいい、素敵の意味 参考→【adorbs】スラング英語の意味
AWKWARD 気まずい
BFF best friend foreverの意味 参考→BFFの意味はズッ友? - 今アメリカのティーンズの間で流行っている略語
CALL ME... 電話して
DON'T EVEN 何かをしたくないときに使う言葉(Don't even think about itの意味) 参考→Urban Dictionary
Hmm... 考えたり迷ったりしている様
OBVS obviously(明らかに)の意味 参考→2013年『言われるとイラッとくる英語フレーズ』がマリスト大学より発表される!
OMG oh my God(驚いている様)の意味
ONLY-1-LIKE?! FacebookでLike(いいね)が1つだけで残念な様
ON POINT 「私が求めていたのはまさにそれよ!」の意味 参考→Urban Dictionary
PLEEEASE 「なになに?言ってよ」の意味
REALLY? それ本当?と疑っている様子
#SMUGFACE ドヤ顔の意味(#はツイッターのハッシュタグ)
WHAA? 「何それ!本当?」と驚いている様子
YOLO you only live once(人生は一度だけ)の意味 参考→アメリカで流行っている省略語「YOLO」が日本上陸!意味、そして使い方は?

2015年11月15日日曜日

「Please keep off the grass.」という立て札は間違いなのか?

命令形にPleaseをつけなくても相手のためを思って言っているならば失礼にならないという法則が英語にはあると思っています。警告や命令を出す場合も結局は相手のためになることなのでPleaseはなくてもいいと考えています。

「日本人の英語表現」(T.D. Minton著、国井仗司訳、研究社)という本の43~44ページに以下のような記述があります。Pleaseをつけなくても失礼だと苦情を言う人はいないという話です。

オックスフォードやケンブリッジの庭の、

Keep off the grass.

という立て札には、私の知る限りpleaseと書かれているものはありません(ロンドン交通局のMind the gap.も同様です)。それでも、苦情を言う人は誰もいません。

しかし、この前オックスフォードに行ったときに、有名なクライストチャーチの庭であっさり見つけてしまいました。


ロンドンでは確かにPlease mind the gap.と書かれた注意書きは見ませんでしたが、地下鉄のアナウンスではPlease...と言っていました。


Please mind the gap between the train and the platform. This is Knightsbridge. This is a Piccadilly line service to Heathrow Terminals 4 and 1, 2, 3.

ちなみに、香港の地下鉄(MTR)ではドアにはPlease mind the gap.と書かれています。日本を含むアジアではPleaseを使うことが丁寧であると信じられているので、Pleaseを使うことが多いです。

この事例から見て、イギリスでは警告や命令にはpleaseはつけないことが多いのでしょうけど、つけたとしても問題はないのだろうなと思いました。

on the busかon a busか?

「バスの中で財布をなくしました」を英語で言うと次のどちらになるでしょうか?

1. I lost my wallet on the bus.
2. I lost my wallet on a bus.
3. I lost my wallet in the bus.
4. I lost my wallet in a bus.

まずバスの場合はonなのかinなのかという疑問がありますが、onの方が優勢です。タクシーの場合はinでしょう。なぜバスの場合はonなのか理由が気になりますが、自動車のサイズが違うとか、乗り込む姿勢や方向が違うとか様々な議論があるようです。airplane、ship、busなどは、乗客は乗り物の運転に影響を及ぼさず貨物のように運ばれている感があり、car、taxiなどはそうではないということが「日本人の英語」(岩波新書、マーク・ピーターセン著)に書かれています。

次にthe busなのかa busなのかというのがありますが、交通手段にはtheを付ける法則があります。これは楽器にtheをつけるのと同じ理由です。

こちらのページの7-2によると、「定冠詞”the”にはモノのカタチから本質を抜き出す機能がある。これを利用し、楽器を演奏する際は”the”をつけて表現することが多い。モノとしての楽器よりも、それが生み出す創作物に注目するからだ。」とあります。

この法則によると、the busでは箱型の大型乗用車ではなく人を運ぶ交通手段であることが強調されるのではないかと思われます。もちろん、a busが間違っていると言うことではありませんが、この場合はモノとしての箱型の大型乗用車でしょう。

そういうわけで、無難な答えはこれだろうと思うのですが、もちろんこれ以外が絶対的にダメであるとは言えないでしょう。

1. I lost my wallet on the bus.

例えば、下のような例文がこちらにありますが、これにも違和感はないと思います。

2. I lost my wallet on a bus in Tokyo.

ちなみに、無冠詞でby busというのもごく普通の言い方ですね。

I went there by bus.

2015年7月3日金曜日

at nightとin the nightの違いは何か?

英語で「夜に」はat nightのこともあるしin the nightのこともあります。この2つをなんとなく使い分けていましたが、ニュアンスの違いが気になったので調べてみました。

日本語のサイトにもいろいろな説明があるようですが、その説明はどれも曖昧でわかりにくいと感じました。それはちょっと違うのではないかと思われる説明もありました。私の心にいちばん響いた説明はこのサイトにあるものです。

"At night" just means "while it is night outside". "In the night" usually means that something is happening outside or in the darkness of the night.

at nightはただ単に時間的な夜あるいは夜の時間帯を意味していて、in the nightは夜の深い暗闇の中で何かが起こっている、あるいは何かが起こりそうな状況を意味しています。私は前者は「時間」が強調されていて、後者では「暗闇」が強調されていると解釈しました。

もちろん、at nightでもin the nightでもどちらを使ってもいい場合もあるでしょうが、両者のニュアンスには明確に違いがあります。先ほどのサイトには以下のわかりやすい例があります。

"I went to the park at night" would mean that you went when it was dark, but I would assume that it was still at a time when most people would be awake.

"I went to the park in the night", to me, would imply that it was late at night at an unusual hour, probably when most people were asleep.


前者は単なる夜の時間帯であって、深い暗闇を想起させるものではありません。おそらくまだ街の灯りがついている時間でしょう。後者は街の灯りが消えてしまった深い暗闇です。何か怖いことが起こりそうな感じがして心がざわつきますね。

2015年6月6日土曜日

「Think different」か「Think differently」か?

スティーブ・ジョブズ時代のアップルのスローガンに「Think different」というのがありました。なぜ「Think differently」ではないのかと考えた人は多いのではないかと思います。私も考えましたが、その理由を追及することもなく当時はスルーしていました。

文法的には「Think differently」が正しいです。ただ、「Think different」と言っても口語レベルなら、目くじらを立てるような問題にはならないと思います。マクドナルドのスローガンに「i'm lovin' it」というのがありましたが、iが小文字であるとかloveが現在進行形になっているとか、英語の文法的にはアウトなんでしょうけど、やはり口語レベルでは気にならない程度のものでした。

なぜ「Think differently」ではなく「Think different」なのかは英文法の問題というよりも広告の問題だと思われるので、あーでもないこーでもないと英文法的な検証をするよりもスティーブ・ジョブズや広告会社にどういう意図があるのですかと理由をきいた方がいいでしょう。おそらくは、人々の目を引く必要がある広告的には「Think differently」では保守的なので、あえて文法を逸脱することで常識を越えて考えることをイメージしたかったのではないでしょうか?

「Think different」か「Think differently」かについては英語圏でもあまりに多くの議論があるようですが、こちらの説明がわかりやすいと思いました。

"Think differently" would mean: Please think in a way that is different from the way that other people are thinking. "Think different" means: Think about things that are different, or how to do things that are different. The slogan doesn't tell you how to think, but what to think.

私は世の中の常識を越えるクリエイティブな発想の大切さをアメリカの大学で学びました。世の中の常識から考えて、そんなことは無理に決まっている、こいつはバカじゃないのかと思われるくらい飛び抜けた発想をする人がいなければ世の中は進歩しないのです。私のモットーは「常識を疑う」なのですが、それを英訳するならまさに「Think different」でいいのではないかと思っています。

2015年6月1日月曜日

Cup NoodleかCup Noodlesか?

日本では知らない人はいないと思われる日清のカップヌードルのカップには「CUP NOODLE」というアルファベットの表記があります。


しかし、これは海外に行くと「CUP NOODLES」という表記になっています。なぜなら、カップの中に麺はたくさんあるので、英語では通常複数形のnoodlesを使うからです。このとき単数形のnoodleを使うのは一般的ではないので、海外版では修正したのでしょうね。


英語でnoodleという表記もしばしば見かけますが、chicken noodle soupのように形容詞的な使われ方をしている場合が多いのではないかと思います。名詞の場合はnoodlesが一般的であると思っていて問題ないでしょう。

さて、日清のカップヌードルは「謎肉」も復活して最強になりつつありますね。私もカップヌードルが大好物なので海外で食べることもありますが、フィリピンのカップヌードルだけは非常にまずいので、なんとかして欲しいと思っています。

2015年5月27日水曜日

日本人はbutを使いすぎなのか?

インターネットには英語に関する記事がたくさんあって、参考になるものもたくさんありますが、これは本当なんですか?と疑問に思うものも時々あります。

日本人は英文で「but」を使いすぎ!使い分けのコツとは?」というダイヤモンド社書籍オンラインの記事がその一つです。そもそも、日本人がbutを使いすぎというのはどういう根拠で言っているのかなと思いました。どこかに統計でもあるのでしょうか?ないですよね(笑)。

さて、この記事では「butは、逆接の意味があるときに使うもの」と断言しており、butの使い方が適切でない事例として以下のものをあげています。

× I completed building a castle with LEGO®. But my son got tired and fell asleep.
(レゴで城を作り終えた。しかし、息子は疲れて寝てしまった)
○ I completed building a castle with LEGO®. By then my son got tired and fell asleep.
(レゴで城を作り終えた。それまでに息子は疲れて寝てしまった)


このブログで私は文脈が大切であるといつも主張しています。この状況で想像できる文脈は、お父さんと息子がいっしょにレゴで城を作っていたというものです。二人で城が完成するのを楽しみにしながら何時間もいっしょにレゴと格闘していたのではないでしょうか。お父さん自身も息子の存在など忘れるくらいに夢中になっていたのかもしれないですね。そうやってお父さんが城を完成したときに、ふと息子の方を見ると、もう疲れて寝てしまっていたという状況が想像されます。本当はいっしょに完成を喜びたかったのではないでしょうか?これだけの文脈を「×」の文のbutから想像することができます。ここでbutを使うのが著しく不適切とは思えません。

ただ、「×」の文には時間的な前後関係が曖昧になっているという問題があります。それゆえに、By thenを使って、それをはっきりさせたのが「○」の文です。つまり、「×」の文の問題は時間的前後関係であって、文脈次第ではbutの問題というわけではないのです。その証拠に、「○」の文でもBut by then my son got...と言えば意味が通じてしまいます。

この記事にはその後にも次のような例文がありますが、この文にはどういう文脈があるのかすらわかりません。何やら食べ物の話をしているようですが、それ(文頭のIt)が何であって、今誰が何をしているのかもわかりません。これでは例文としては不適切であると言わざるをえず、上が「×」で下が「○」であることをこれだけで判断するのは無理ではないかと思いました。

× It is ok overall, but I like the bitter taste.
○ It’s just ok, though I like the bitter taste.


一方、CNET JAPANには「「but」は必ずしも逆接の意味でない」と反対のことを書いた記事もあって、下のような例文を挙げています。

Rumors of Google kicking off a music store have been floating about for more than a year. But recent reports say the company is now close to launching its own online music service.

このbutについて百人組STAFFさんは「外国語を訳す際、知識に拘らずに「文脈から単語の意味を推測する大切さ」を再認識しました」と書いていますが、文脈の大切さはまさにその通りです。

このbutに関する私の見解は、これを書いた人の頭の中では逆接だったのではないかというものです。なぜなら、噂に過ぎなかったものが現実になってしまったからです。だから、この文は次のように「しかし」を使って逆説的に訳すこともできます。

「Googleが音楽ストアを始めるとかれこれ1年以上噂されていますが、それはあくまで噂に過ぎないものでした。しかし今Googleがオンライン音楽サービスを近いうちに開始すると報道されています。」

逆接という概念もbutの使い方もかなり曖昧なものなのかもしれないですね。それでも、butの使いすぎは日本人の問題と言えるのでしょうか?

2015年5月21日木曜日

storeとshopの違いは何か?

お店は英語でなんと言うかと尋ねられたらshopと答える人が多いのではないでしょうか?私もそのように習ったので日本の多くの学校ではそう教えているのではないかと思っています。

イギリスは違うようですが、アメリカではお店と言えばstoreです。Apple StoreとかSony Storeとかありますが(最近は真似した電器までPanasonic Storeを名乗り始めましたがw)、お店と言えばふつうはstoreです。

大きなお店はstoreで、小さなお店はshopと思っている人も多いのではないかと思いますが、小さくてもstoreと言うので規模による違いはないのではないかなと思っています。

アメリカではたいていstoreを使いますが、shopももちろん使われます。「workshop」(作業場)という言葉がありますが、そういう作業を伴うお店に使われていることが多いと思います。例えば、自転車修理のできる街の自転車屋はbike shopとよく言います。ちなみに、コストコ(Costco、コスコ)はstoreでもshopでもなく、warehouse(倉庫)と自ら名乗っていますね。

2015年5月18日月曜日

You are a liar

「嘘をつかないで」「嘘つき!」くらいの軽い意味で「You are a liar.」と言う日本人がいますが、どうも英語の「liar」(うそつき)というのは私たちが考える以上にキツい侮辱の言葉であるようで、絶対に言わない方がいいです。冗談混じりに「嘘つき!」と言うなら「No kidding.」です。

もちろん、相手と喧嘩別れする覚悟があるくらい怒っているなら「You are a liar.」と言うのも適切ですね。私は嘘をつかれるのがあまり好きではなく、嘘を言った人にはつい「You are a liar.」と言いたくなってしまうのですが、こういうのは冗談にならないと思った経験が過去にもあります(笑)。気を付けましょう。

2015年5月12日火曜日

フィリピンにおけるJuanとは何なのか?

セブパシフィック航空から「JUAN to fly? Book your flights with our low fares now!」というタイトルのプロモーションメールが来ていました。このJUANというのはWikipediaによると、フィリピン人を意味しているそうです。

Juan dela Cruz is the national personification of the Philippines, often used to represent the "Filipino everyman".

セブパシフィック航空はよくeveryjuanという言葉を使っていますが、これはフィリピン人のeveryoneということなんでしょうね。

ちなみに、Filipinoはフィリピン人の男性で、Filipinaはフィリピン人の女性を意味していますが、Filipinoは男女に関係なくフィリピン人を表すこともあります。

フィリピンでよく見かけるOFWというのはOverseas Filipino Workerのことで、海外で出稼ぎをするフィリピン人のことです。フィリピン経済は海外へ出稼ぎに出たフィリピン人からの仕送りで支えられていると言っても過言ではないでしょう。

2015年5月8日金曜日

英語になりにくい日本語

日本語では当たり前のように使う言葉が、どうしても英語に訳しにくいということはたびたびあります。英語に訳せないことはないけれども、そういう表現や考え方が英語にないといった文化の違いがあったりもします。そういうのをいくつか並べてみました。

1) お疲れさまです
 日本では誰にでもとりあえず「お疲れさま」と声をかけておけばよいというたいへん便利な言葉です。日本語を直訳して「Are you tired?」とか「You are tired」などと言う日本人がよくいますが、「tired」という言葉は病気であるとかやる気がないという意味になりかねないので、簡単に言わない方がいいと思います。実際のところ、日本人はみんないつも疲れていると思うのですが、アメリカ人はなぜかいつも元気いっぱいです(笑)。

2) よろしくお願いいたします
 とりあえずメールの最後などに書いておけばなんとなく丁寧な印象を与えられるというたいへん便利な言葉ですが、英語にはそういう表現がありません。英語で「よろしくお願いいたします」と書くときには、「Thank you」「Thanks」「Thank you for ~」などと感謝の言葉を書いておくくらいしかないように思います。

3) いつもお世話になっております
 この言葉が現代の日本社会で多用されていることにある種の気色の悪さを感じなくもないですが、お世話になったことのない人にも使えるという(笑)たいへん便利な言葉です。こういうのも英語に訳すのは無理ではないかと思われます。

4) かわいそう
 「poor boy」などと言えるので英語にならない言葉とまでは言えませんが、どういう言い方をしても日本語の「かわいそう」とはニュアンスの違いがある気がしてならないです。日本に住んでいる外国人が英語や母国語で話しているときに「kawaiso」という日本語を混ぜることがあるのは、この言葉の表す気持ちを英語や母国語にするのが難しいからではないでしょうか?「かわいい」もそんな言葉の一つだと思います。

5) もったいない
 「かわいそう」や「かわいい」と同様、「waste」という単語を使えば英語にできないわけではないですが、やはりどうしても「もったいない」という思いを英語で表すのは難しいと思っています。ノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイさんが、「mottainai」という日本語を使ったキャンペーンを展開したことで国際的にも知られるようになった日本語です。

6) いただきます、ごちそうさま
 私自身がこういうことを(面倒くさいので)全く言わないのですが、子供の頃に親からしつけられた育ちのいい日本人は大人になっても言うようですね。これを英語でなんと言っていいのか私にはわかりません。言わなくていいと思います(笑)。


これ以外にも英語にならない、なりにくい日本語の表現はいろいろあると思うのですが、今とっさには思いつきません。何か思い出したらここに追記していきたいです。

和製英語から考える英語の音の難しさ

日本語にはおびただしい数の和製英語が存在しており、いくつあるのかわからないほどあれもこれもと出てきます。和製英語は研究対象としては非常におもしろいのですが、その存在が日本人の英語コミュニケーションの障害になっているとも思っています。和製英語は本当に無意識のうちに口から出てしまいますが、「やってしまった」と思ったらすぐさま言い直しましょう(笑)。

最近私がおもしろいと思っている和製英語は日本人の聞き間違えを起源とするものです。ミシンは「sewing machine」の「machine」の聞き間違えから発生した言葉なのだそうです。ワイシャツもやはり「white shirt」の聞き間違えなのだとか。そして、メリケンパークのメリケンは「American」なのだとか。

英語は文法に関しては非常に簡単ですが(もちろん完全を目指そうとすれば非常に難しいのですが、実用あるいは会話レベルにおいてという意味です)、その代わりに音が難しい言語だと言えます。英語の発音は難しいし、それを聞き取るのもやはり難しいです。日本語は文法や文字が難しいですが、音に関してはとても簡単ですね。

ミシンにしてもワイシャツにしてもメリケンにしても日本人にとって英語の音の聞き取りがいかに難しいかを示しています。英語は音だけでなくリズムや抑揚も難しく、明らかに日本人には不向きな言語であると思いますが、英語の音の難しさは日本以外の非英語圏の人もたびたび指摘しているので、世界の英語学習者に共通の問題と言えるでしょう。

2015年4月18日土曜日

私はあなたを心配しています

「私はあなたを心配しています」を英語にすると

a) I am worried about you.
b) I worry about you.
c) I am worrying about you.

の3つの言い方があります。aは最も一般的な言い方で、家への帰りが遅いので心配になっているなど、ある時点での心配ならこの言い方が鉄板と言えるでしょう。日常的にあなたのことをいつも心配しているという場合はbが使えます。

こちらこちらこちらで議論になっているのはcです。大方の結論としては、間違いというわけではないが、あまり使われないとのことです。文脈によっては不適当とされていることもあります。最近ますますアジア圏の英語に毒されている私には違和感がなかったのですが、今後は気を付けようと思いました。

ところで、オーストラリアやニュージーランドに行くとNo worriesという言葉が頻繁に使われていることに驚きます。アメリカでは私は聞いたことがありませんが、イギリスでも使われているそうです。意味はもちろん「心配するな」ですが、「どういたしまして」にもなるそうで、言葉の奥深さを感じます。

2015年4月10日金曜日

映画を観るはseeかwatchか?

英語で「映画を観る」はsee/watch a movieと言いますが、どちらを使うべきでしょうか?これに関して「ほぼ毎日 英語学習日記 ~ 英語holic ~」さんのところには下のような説明があり、seeは映画館で観る、watchはテレビやDVDやPCで観るとされています。

・look…意識的にあるものに視線を向ける
・see…意識しなくてもあるものが自然と目に入る
・watch…人や物の動きなどを目で追って観察する


映画館のスクリーンは大きくて勝手に映像が視界に飛び込んで来るからsee、テレビなどは小さな画面を注視する必要があるのでwatchという説明はわかりやすいです。映画を観るときはseeを使い、watchは使わないと書いているサイトもありますが、それは映画館のことを言っているのでしょうね。

ただ、家でテレビなどで映画を観るときにもseeを使っている事例はいくらでもあり、その逆もないわけではないので、家か映画館かでばっさり分けるのは無理があるようです。ここここここなども参照すると、人によって文脈によっていろいろあるということがわかります。

さて、映画を観に行くことをgo to the moviesと英語では言います。これは日本の学校でも英語の授業で習いますね。なぜ、theがつくのか、なぜmovieが複数形なのかを考えてもこれといって合理的な理由があるわけでもなく、これ自体を慣用句として丸暗記した方がよさそうに思われます。確かなことは、このthe moviesが映画を上映している場所、すなわち映画館を意味しているということです。

2015年4月8日水曜日

It's a SONY.

ここ何年も衰退を続けてきたソニーですが、最近ちょっとだけ盛り返しているようですね。APPLEに負けないようがんばって欲しいものです。

さて、昔々テレビで「It's a SONY.」というCMがたびたび流れていました。「これはソニーの製品です」という意味です。なぜSONYにaがついているのかと言えば、本来輪郭のない固有名詞のSONYがソニー製品として輪郭を持っているからです。トヨタや本田の車に対しても「It's a Toyota.」や「It's a Honda.」などと言えます。

英語の冠詞を理解するにあたって、名詞の輪郭というものがとても大切だと思っています。しかし、ビールをグラスに注げば液体が輪郭を持つので「a beer」になるくらいの柔軟性があることまでは日本の学校では教えてもらえませんね。

2015年4月5日日曜日

ライオンは哺乳類である

「ライオンは哺乳類である」と英語ではなんと言えばいいでしょうか?これにはいくつか言い方があります。

1. A lion is a mammal.
2. The lion is a mammal.
3. Lions are mammals.

これらのどの言い方でも通用します。「2.」で「The lion」はライオンという種に対する総称的な言い方ですが、この表現は若干堅いと言われます。また、「2.」は「そのライオンは哺乳類です」とも読めますが、そのライオンだけが哺乳類であるのは変なので、ふつうはそうはならないはずです。

一方、下の言い方は難がありそうです。

4. The lions are mammals.
5. Lions are a mammal.

「4.」は「そのライオンたちは哺乳類です」となりますが、哺乳類ではないライオンはいないので、ふつうは意味としておかしな文章です。「5.」は「Lions」が複数なのに、「mammal」が単数となっていて、単複の不一致が気持ちよくありません。

ところで、下のような表現があちこち(こちらこちらこちらこちら)にあるのですが、animals(複数形)となるべきだと私は思います。

6. Lions are dangerous animal.

summer(季節)に冠詞は必要か?

日本は春夏秋冬と明確な四季のある国です。秋はアメリカでは通常fallと言いますが、日本では本当によく主にイギリス英語のautumnを使っていますね。railway(鉄道)やfaculty(学部)もそうなのですが、根強く日本で使われているイギリス英語には文明開化で導入されたもの(鉄道や大学)に多いように思っています。なぜautumnがこんなに使われているのかはとても興味深いです。

さて、「夏に」という意味で「in summer」「in the summer」と両方書かれているのを見かけます。これらにはどういう意味の違いがあって、どのように使い分ければいいのでしょうか?ネイティブの人たちもこれらの違いについて結論に至っていないように見えます。もちろん、「in the summer of 2015」のように特定の夏の場合はtheがつくわけですが、これはまた別の話です。

概ね「in summer」は毎年(日本なら7~8月あたりに)巡ってくる一般的な夏という意味で使っているのではないかと思っています。つまり「毎年夏になると」という意味です。「in the summer」は「春夏秋冬という四季の中での夏の時期には」という意味ではないかと思っています。といっても、両者の違いはほとんどなく、どちらでも使える場合がほとんどだと思いますが、どちらかの方が文脈に合っている場合もあるでしょう。

Many tourists visit Kyoto to see cherry blossoms in spring.
(多くの観光客が毎年春になると桜の花を見るために京都を訪れます。)

We should not visit Kyoto in the summer because it is too hot to walk around the city.
(夏の時期には京都を訪れるべきではありません。なぜなら街を歩き回るには暑すぎるからです。)

山、海、川、湖の冠詞

1. 山の場合、定冠詞は不要です。Mt. Fujiなどと書きます。ただし、山脈の時には必要で、ロッキー山脈はthe Rocky Mountains(the Rockies)と書きます。カルパチア山脈はthe Carpathian Mountains(the Carpathians)です。

2. 海の場合、定冠詞が必要です。the Pacific Oceanなどと書きます。

3. 川の場合、定冠詞が必要です。the Nile Riverなどと書きます。the Nileでもいいです。運河も川と同じく、the Suez Canalのように定冠詞が必要です。

4. 湖の場合、定冠詞は不要です。Lake Biwaなどと書きます。

ついでに、島や湾や半島や岬や海峡や滝や砂漠はどうでしょうか?

5. 島の場合、定冠詞は不要です。Honshu Islandなどと書きます。ただし、群島の場合は定冠詞が必要で、 the Philippines(フィリピン群島)、the Hawaiian Islands(ハワイ諸島)などと書きます。

6. 湾の場合、定冠詞は不要です。San Francisco Bayなどと書きます。ただし、the Persian Gulfのように大きな湾(gulf)には必要です。

7.半島の場合、定冠詞が必要です。the Malay Peninsulaなどと書きます。

8. 岬の場合、定冠詞は不要です。Cape Erimo、Cape Codなどと書きます。ただし、the Cape of Good Hope(喜望峰)と冠詞を伴うものもあります。ofがあるのでいかにもそうなりそうですね。

9. 海峡の場合、定冠詞は必要です。the Tsugaru Straitなどと書きます。

10. 滝の場合、定冠詞は不要です。Niagara Fallsなどと書きます。こういう大きな滝は滝がたくさん連なっているとみなされてしばしば複数形(Falls)です。

11. 砂漠の場合、定冠詞は必要です。the Sahara Desertなどと書きます。

これ以外にも公園・街路・広場・駅・空港・橋には定冠詞は不要です。大陸や国、都道府県、市町村も不要です。こういうのはひたすら覚えるしかないのでしょうか?

概ね、大きなものや境界の曖昧なものには定冠詞がついており、小さなものや境界のはっきりしたものには定冠詞がありません。もちろん、これらの冠詞の法則については例外に出くわすことがたびたびあります。そういうものに対しては、それぞれに理由があると思うので、それを考えたり調べてたりしてみたらおもしろいでしょう。

2015年4月1日水曜日

冠詞の基本的ロジック

英語の冠詞に対する私たち日本人の混乱は根深いものがあります。実はアメリカ人になぜここはtheなのか?などと質問してもまともな答えは返ってきません。実際、アメリカ人に「なぜかは説明できないけれども、そういうことは生まれたときからわかっている」と言われました。しかも、冠詞を間違えることはないと断言されました。

There is a book on the desk.

という簡単な文でも、なぜbookの冠詞がaで、deskの冠詞がtheなのか、日本人にはなかなかわからないものです。aが付いているものは話者と聞き手の間に共通の認識のないもので、theが付いているものは、すでに共通の認識のあるものと考えればいいでしょう。

この場合のthe deskには話者と聞き手の間に共通認識があるのでしょう。つまり、両者がどの机なのかを(すでに話題になっているなどして)知っているということです。一方、話者は、聞き手は具体的にどの本なのかわからないと想定してa bookと言っています。このロジックによると、以下の文では共通認識のあるテーブルの下に、聞き手には未知なる猫がいると考えられます。

There is a cat under the table.

もし、deskやtableにもaが付いていたら、聞き手が具体的にイメージできる世界がなくなります。

There is a book on a desk.
There is a cat under a table.

こういう使い方ができるのは、例えば

Once upon a time there lived an old man in a village.

のような場合が考えられます。これは聞き手が知らない遠い昔の(おそらくは)架空の世界です。

そういうわけで、教科書や参考書に出てくる英語の例文にはいきなりdeskやtableにtheが付いているのだと思います。しかし、冠詞の仕組みが十分理解できていない中学生に、こういう例文をいきなり覚えさせるのは適切ではないでしょうね。これでは中学生が混乱するのも当然です。

2015年3月31日火曜日

in bed か on the bedか?

ベッドで寝ている状態は英語でbe in bedです。病気で寝ている場合はbe sick/ill in bedと言います。

英語の前置詞inは「~の中に」あることを示し、onは「~の上に」(接触した状態)であることを示しています。bedの上で寝ているのだからonを使いたくなりますが、どうしてinなのでしょうか?

こちらの説明によると、in bedというのは掛け布団をかけて寝ている状態で、on the bedというのは、掛け布団の中にいない(掛け布団の上にいる)状態とのことです。やはり、inが「~の中に」にあることを示していると言えるでしょう。それではon the bedはどういうときに使えるのでしょうか?

寝るという行為を伴わないで物理的に「~の上に」ある状態を示すのであればon the bedがよいでしょう。本は寝たりしないのでonです。

I saw a book on the bed.

掛け布団までは使って寝ない犬や猫に対しては以下のように言うこともできると思います。

My dog/cat is sleeping on the bed.

人がただ物理的にベッドの上で横たわっている、あるいは座っているという状況を示すこともできそうですね。

He is lying/sitting on the bed.

さて、in bedとは言いますが、on bedとはならないことにも注意が必要です。in bedというのはベッドで寝ている状態を示す熟語のようなものなので無冠詞でいいのですが、onにはそのような使い方はないので、on the bed/on one's bedなどと言います。

ちなみに、sleepやbedは英語の世界ではあらぬ意味になって誤解されることがあるので、気を付けて使った方がいいでしょうね。私も一度誤解されて気まずい空気が流れたことがあります(笑)。

2015年3月29日日曜日

私の泊まっているホテルをmy hotelと言ってもよいか?

「私の泊まっているホテル」を日本語では「私のホテル」と言うことがあります。こんなことを言うと、「へえ、ホテルのオーナーなんだ」とくだらない嫌みを言う人もまれにいます(笑)。

それでは英語で「the hotel where I am staying」を「my hotel」と言ってもいいのでしょうか?結論から言えば問題ないです。my hotel以外でもmy flight、my trainなどとふつうに言われています。

ただし、「my hotel」と英語で言われたときに、それがどういう意味なのかは文脈から考える必要がありますね。ほとんどの場合は「the hotel where I am staying」だと思いますが、この意味でも現在だけでなく、過去(the hotel where I was staying)、未来(the hotel where I will be staying)があるので、やはり文脈から意味を考えることになります。もしかすると、その人はホテルのオーナーなのかもしれません。いつもこのブログで言っていることですが、文脈は英語の理解にはとても重要です。

2015年3月22日日曜日

like ~ better thanかlike ~ more thanか?

「私は夏がとても好きです」を英語で

I like summer very much.

というのに、「私は冬よりも夏が好きです」は

I like summer better than winter.

と学校では習いました。最上級なら下のようにbestです。

I like summer (the) best.

しかし、ここでなぜmoreやmostではなくbetterやbestを使うのだろうかと思っている人は多いのではないでしょうか?原形-比較級-最上級はmuch - more -mostと変化するのが自然なのに、likeのときにmuch - better - bestになるのは不思議に思われます。better/bestとmore/mostではどちらが正しいのでしょうか?

理由はわかりませんが、結論としては、better/bestでなくてはならないのではなく、more/mostでもいいとのことです。

学校ではlikeにはbetter/bestとかなり厳しく言われましたが、答えがいくつもあると教えるのが面倒なので統一していたようですね。こういうところにも日本の英語教育の問題があるように思われます。つまり、教えやすさを優先するために、複雑なことを単純なルールに無理矢理落とし込んでしまうというものです。

ところで、

I like summer better/more than winter.

なら問題は起こらないのですが、これが

I like him better/more than you.

だと

I like him better/more than I like you
I like him better/more than you like him (you do).

の2つの意味にもなってしまい、どちらなのかがはっきりしません。この曖昧さを回避するには上記のように長く言うしかなさそうです。もちろん、文脈でどちらか判断できるなら、こんな面倒な言い方はしなくていいと思いますけどね。文脈はとても大切です。

2015年3月9日月曜日

My favorite fruit is りんご

Yahoo!知恵袋にとても興味深い質問がありました。

「my favorite fruit is りんご」という英文を作りたいのですが、りんごの部分は、「an apple」「apple」「apples」・・・何を入れるのがベストだと思いますか?

その答えとして以下のような選択肢が提示されています。

1. My favorite fruit is apple.
2. My favorite fruit is an apple.
3. My favorite fruit is the apple.
4. My favorite fruit is apples.
5. My favorite fruit is the apples.
6. My favorite fruit are apples.
7. My favorite fruits are apples
8. My favorite fruits are the apples.


これらのうち、どれが正しいのか考えていきたいと思います。参考にしたのはこちらこちらこちらのサイトです。

ちなみに、fruitという単語はそのままで単数形にも複数形にもなるので、どちらなのかは読み手が考える必要があります。fruitsは明らかに複数形ですが、主にフルーツの種類がたくさんあるときに使われます。日本語ではフルーツ(fruits)と言いますが、英語ではフルート(fruit)の方が一般的だと思っていていいでしょう。

主語(My favorite fruit/fruits)と補語(apple/apples)は単数・複数の形が一致しているのが望ましいとされています。動詞(is/are)が主語に従うのは基本中の基本です。つまり、ここがisなら主語は単数、areなら複数だろうと考えます。

1~8のどれが正しいのか人によって判断は異なっているようで、正しい答えが見つかっていませんが、様々な意見を総合すると概ね以下のようになると思います。ネイティブでも「正しい英語」には混乱があるということがよくわかる事例です。

1.  fruitは単数形です。appleも単数形で両者がisでつながっているので一致に関しては問題はありません。ただ、appleという可算名詞に冠詞がついていないのが不可解で、実際この形は賛否両論です。appleが種類を表すものであるから、つまり下の文のように[kind of]を入れると理解できるという説明もあります。これはappleが輪郭のない名詞になるということでしょう。詳しくはこちらをご覧下さい。

My favorite [kind of] fruit is apple.

2.  fruitもappleも単数形で、両者がisでつながっているので一致に関しては問題はありません。ただ、appleにanという不定冠詞がついている状況(不特定の1個のりんご)は若干不可解で、theの方がよいという意見もあります。

3.  fruitは単数形です。appleも単数形で両者がisでつながっているので一致に関しては問題はありません。定冠詞のついたthe appleはりんごという種類を示しており、この文は文法的に正しく異論が全く出ていません。ただ、この表現はやや堅いので日常的には使わないそうです。

4.  fruitは単数形です。しかし、applesと複数形になっていて主語と補語が不一致です。そういう意味では完全ではないですが、この言い方は使えるとされています。

5. × fruitは単数形です。しかし、applesと複数形になっていて主語と補語が不一致です。しかも、the applesでは何か特定の属性を持つ複数のりんごという意味になり、この文章では不可解です。

6.  fruitは複数形です。applesも複数形で両者がareでつながっているので一致に関しては問題はなく、十分通用する言い方であるとされています。下の言い方を推奨している人も多いです。

Apples are my favorite fruit.

7.  fruitsもapplesも複数形で、両者がareでつながっているので一致に関しては問題はありません。しかし、fruitsがsのついた複数形であることから、下のような文章で使うのがより自然であるとのことです。

My favorite fruits are apples and pears.

8. × fruitsもapplesも複数形で、両者がareでつながっているので一致に関しては問題はありません。しかし、the applesでは何か特定の属性を持つ複数のりんごという意味になり、この文章では不可解です。

様々な意見を総合すると、5と8以外は「acceptable」です。

2015年3月3日火曜日

時や条件の副詞節では現在形

「家に着いたら電話します」と英語ではどう言えばいいでしょうか?

a. I will call you when I get home.
b. I will call you when I will get home.

正解は「a」です。時や条件の副詞節(~したとき、~したならば)では未来のことであっても現在形を使うという法則は学校で学んだ英文法では特に有益だと思っています。英語の世界は例外に苦しめられることが多いのですが、これはかなり鉄板な法則だからです。せっかく学校で勉強した有益な英文法を大人になって忘れてしまってはもったいないですね。

それでは、「彼がいつ戻るのか知りません」はどちらになるでしょうか?

a. I don't know when he will come back.
b. I don't know when he comes back.

この場合は名詞節なので現在形にする必要はありません。したがって、正解は「a」になります。文法偏重の受験英語は役に立たないという批判を受けて今ではセンター試験にヒアリングが導入されていますが、こういう基本的な文法はおろそかにすべきではないです。

英会話が得意な帰国子女の書いた英語を見て(あまりに文法がでたらめなので)唖然としたことがあります。英語学習は文法を主体とする読み書きとコミュニケーションが両輪で、そのどちらかが欠けても不完全なものになってしまいます。

そう考えたとき、センター試験のヒアリングがいちばん中途半端で役に立たないと思われますね。あのヒアリングは一方的に聞くだけなので、英文法の学習にもコミュニケーションの訓練にもなっていないからです。あれはいったい何のためにやっているのでしょうか?w

2015年1月17日土曜日

大学入試センター試験にリスニングは必要なのか?

大学入試センター試験にリスニングが導入されてもう10年になろうとしてますが、日本人の英語コミュニケーション能力は上がったのでしょうか?私は何も変わっていないと思っています。

このリスニング試験はスピーキングがなくてただ単に聞くだけなので、筆記試験と同様に受験対策で乗り切れるでしょう。つまるところ、「読む」が「聞く」に変わっただけで、それ以外は何も変わっていません。

とてもわかりやすい英語をイヤホンを使って雑音も入らない最高の環境で聞き取れても実践では役に立たないとも思っています。インド人やシンガポール人の英語がわからないと言うような軟弱な日本人が増えるだけかもしれません。

日本生まれ日本育ちの日本人が英語でコミュニケーションするために必要な力というのは聞き取れた単語をその場の文脈の中でつなぎあわせて相手の言っていることを理解する力だと思っています。インド人だろうがシンガポール人だろうが私は気にしたこともないです。どれだけ英語がなまっていようがどれだけ大きな雑音の中にいようが、それが現実なのだからなんとかするしかありません。

どうしてもわからなかったら「Can you repeat that?」と聞き返せばいいだけです。しかし、このリスニング試験ではそんな当たり前のこともできないですね。現実の世界では使えない英語のリスニング試験にこれほど多大なコストをかけていったいどうなるというのでしょうか?

2015年1月14日水曜日

英語で「うらやましい」は何というか?

「宝くじで1万円当たったのよ~」と言っている人がいたらなんと言いますか?そういうときは、日本語ではしばしば「うらやましい」と言ったりしますね。英語では何と言えばいいでしょうか?

I envy you.

という表現が英和辞典にも載っているそうですが、一方であまり使わない表現であるとも言われています。不自然であるという意見もあるほど賛否両論です。

日本語の「うらやましい」というのはしばしばただの相づちです。本気でうらやましい、ねたましいと思っているわけではなくても、一応そのように言っておくというのは非常によくあることです。

宝くじで1万円当たった人に対しても本気でうらやましいとは思わないですよね。「宝くじにこれまでいくら使ったんですか?w」と心の中では思ってしまいます。

そういう本気度の低い、ただ単に相づちを打つような文脈の「うらやましい」を英訳すると

That's great.
Lucky you.

くらいでいいはずです。

envyは本気度が高くて冗談に聞こえないことがあるので、日本語の相づち的な「うらやましい」の訳としては不適切な場合があると覚えておけばよいでしょう。

envyというのは妬みという人間の醜い感情の一つでもあるので、日常会話では明るくポジティブな表現を使っておく方が無難だろうとも思われます。

I am jealous.

という表現もよいとのことですが、こちらは本気で嫉妬しているわけではなく冗談でそう言っていることが相手にわかりやすいからでしょうね。