2014年3月13日木曜日

「おやすみ」という訳は適切か?

マレーシア航空機墜落のニュースは常日頃飛行機で移動している私にはたいへんショッキングな出来事でした。アジアの航空会社には安全に問題のあるところがとても多いです。

これが中国へのテロではないことを願っています。もし中国の人権や政治問題に対するテロだとしたら、もう中国の飛行機には怖くて乗ることができません。(航空券が安いので最近よく乗っているのですが。)

さて、YOMIURI ONLINEに「了解、おやすみ…不明機パイロット最後の交信」という記事が出ていて、何が言いたいのか意味がわからず混乱しました。

この記事によると「同機が消息を絶つ直前、ベトナムの管制域に入る際、マレーシアの管制が「間もなくホーチミンの管制域に移る」と伝えたところ、パイロットが「了解。おやすみ」と応じたのが、最後の交信だった」とのことです。

まだ仕事をしている相手に「おやすみ」と言うなんて頭がおかしいです。航空管制官が仕事中に寝たらだめでしょ(笑)。誰もがそういう記事なのか思ってしまったのではないかと思います。

しかし、英語のニュースによると、これは(予想通り)「All right, good night」だったそうです。この「good night」を「おやすみ」と訳しますかね?

英語を翻訳するときは文脈がすべてだとこのブログでいつも書いていますが、この文脈では「おやすみ」と訳すのは明らかにおかしいです。日本の学校では頑なに「おやすみ」と教えているようですが、実際は必ずしもそうでありません。

洋画の吹き替えや字幕ではときどき「よい夜を」と訳されていますが(実際に文字通りそういう意味なのですが)、日本語的にはそういう言い方はあまりしないですね。これは夜に相手と別れる時の言葉で意味的には「さよなら」だと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿