2013年7月19日金曜日

beautiful natureと言えない理由

「ここがおかしい 日本人の英文法II」という本に「「美しい自然」とは言えてもbeautiful natureと言えないのはなぜか」というトピックがありますが、これはとても難しいです。




Longmanではnatureを以下のように説明しています。

Nature [uncountable] everything in the physical world that is not controlled by humans, such as wild plants and animals, earth and rocks, and the weather

日本人の感覚だと「nature=自然」と自動的に訳してしまいがちですが、必ずしも私たちがイメージする自然を指すわけではないことがわかります。しかも、人間がコントロールすることができないこの世のすべてのものを含んでいるとのことです。

このようなすべてを含むnatureという単語に、beautifulという限定的な形容詞をつけることは英語的には不自然ということのようです。美しいnatureがあるなら美しくないnatureもあることになりますが、いろいろなnatureがあるのはロジックとしておかしいからです。

Longmanにはnatureの項目にちょうど以下のような例文がありました。

We grew up in the countryside, surrounded by the beauties of nature.

日本人はこういうときbeautiful natureと書いてしまいますが、natural beautyとかbeauty of natureという書き方がいいようですね。

一方、Yahoo!知恵袋には以下のような反論もありました。

1. 確かにNational Geographicサイトに限定すれば1件(one of the many beautiful nature photographs)だけですが、米政府系サイトでは多少あるので、一般的でなくても許容はされているのではないでしょうか。

2. googleで検索するとbeautiful natureは用例が5百万件も出て来ますが。

1.の反論はまずこの1件がおかしいです。beautiful nature photographsはbeautifulなphotographsを意味しているので、beautiful natureへの反証にはなりません。

2.についても、1.のような事例がすべてカウントされること、英語が母国語ではない、英語が得意ではない人が書いたものも含まれることを考えれば、これだけで反証にはならないでしょう。

1 件のコメント:

  1. 「ネイチャー」(nature):
    日本では「自然」としか使われていないが、「原理」「理由」「種類」「特徴」の意味にも使われますね。例えば、for this nature は、
    The plastic bag is smell for this nature. 「その性質のためにビニール袋は臭う」
    You will be charged for this nature. 「君はこの理由で処罰の対象になる」
    が思いつきます。

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