2013年7月26日金曜日

justの奥深さ

英語でよく出てくる単語にjustがあります。たいていonlyやexactlyの意味なのですが、文脈によって変化する幅広い意味があり、justが文中にあることで意味が大きく変わることもあります。

例えば、「Just do it!」と言えば、「つべこべ言わずにやれ!」の意味になったりします。

私がjustの奥深さを感じたのは、レストランでよく使われる「Just water, please.」です。「飲み物は何になさいますか?」というよくある問いに対して答えるときの「水を下さい」という意味なのですが、アメリカだと水は通常無料で出てくるので、チップ収入が大きいウェイター(ウェイトレス)にとってはうれしいことではありません。

そういうアメリカで私がこのjustに感じるニュアンスは、「水なんて注文してすみません。でも、私には有料の飲み物を注文するほどお金に余裕がないのです。水があなたの利益にならないことは十分わかっています。それは心苦しく思っているのですが、今は水を持ってきて欲しいのです。」というものです。

それだけの意味を「Just water, please.」というたったの三語で伝えられるのだから、英語はすごいと思ってしまいます。

また、お店で商品を見ているだけのときに店員さんに声をかけられることがあります。「May I help you?」ですね。そこで「Just looking, thank you.」と答えるのが常套句です。これは「見ているだけですみません。でも、私は今のところただ商品を見たいだけで、あなたのお手伝いは必要としていないのです。見ているだけではあなたのお店の利益にならないことは十分わかっています。それは心苦しく思っているのですが、もしかすると買うかもしれないので、今はそっとしておいて下さい。」というものでしょう。

これだけの意味をやはり「Just looking, thank you.」という四語で伝えられるのだからすごいと思ってしまうのです。

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